人工膝関節手術

膝関節外科、スポーツ整形外科の専門病院として全国的にも高い評価を得ております。

当院では、我が国で最も早くモバイル型人工膝関節を開始しました。モバイル型人工関節とは、大腿骨側と脛骨側の金属製部分の間のインサートに稼働性があり、人体の関節に似た動きをします。
現在まで25年間に約2,000例を超える手術を行っており、良好な結果が得られ、各種の学会報告も行っております。
この人工膝関節手術・手技を若手医師に公開してから、現在までに全国から200名を超える整形外科医が見学に訪れています。
当院では手術後のリハビリテーションも充実しており、皆様に安心して手術を受けていただける環境が整っております。

人工膝関節とは?

私たちは普段、歩いたり、走ったり、階段を上ったり下ったり、正座をしたり、あぐらをかいたり、何気なく膝を使っています。
しかし、なんらかの原因でこの膝関節に障害がおこると動きが悪くなったり、ぐらぐらしたり、痛みを伴ったりして日常生活も大変不便になります。
特に痛みを伴う場合は精神的にも大変苦痛です。
この膝関節の障害には様々なものがあり、部分的な障害がおこるものもありますが、変形性膝関節症関節リウマチなどでは、膝関節全体の変化を来すものもあります。このような膝関節全体の障害による痛みの治療に役立つのが人工膝関節です。

膝関節の解剖

一口に膝関節と言っても実は二つの関節が隣り合って存在します。

大腿脛骨関節

太ももの骨である大腿骨とすねの骨である脛骨の間にあり、膝の屈伸運動の他に脛骨の回旋運動と呼ばれる膝をひねる運動もできるようになっています。またこの大腿脛骨関節には半月板と呼ばれる特別な軟骨が入っていて、関節のクッションの役割をしています。

膝蓋大腿関節

お皿と呼ばれる膝蓋骨と大腿骨の間にあり、膝を伸ばす際に使う大腿四頭筋と呼ばれる太ももの筋肉の力をスムーズに伝える滑車の様な役目をしています。
どちらの関節も接触面は柔らかく滑らかな軟骨で覆われ、滑らかな動きが可能になっています。
しかし、この膝関節は大きな動きが許されている反面、不安定でもあり、筋肉や靭帯などがその安定性に大きな役割を演じています。
走ったり、ジャンプしたりするときに膝がぐらぐらしないのはこの筋肉や靭帯などの働きによるものです。

膝関節の障害

変形性膝関節症

さて、この膝関節も身体の他の部分と同様に年をとります。若い時には柔らかく滑らかだった軟骨もだんだんに硬くなり、表面も凸凹になってきます。
この年のとり方は人によってずいぶんと違いますが、ひどいと軟骨がすり減って骨が関節内にむき出しになることもあり、さらにむき出しになった骨自体もどんどん削れてしまいます。このような変化を変形性膝関節症と呼びます。
はっきりとした原因が無く、この変形性膝関節症が進行することもありますが、以前に膝関節の外傷を受け、骨の変形や靭帯の緩み、半月板の損傷などが残っている場合や関節炎を繰り返している様な場合には通常よりも早く進行します。あまり進行していない場合や、変形が膝関節の一部にだけ認められる場合には薬や注射、または他の手術方法で良くなりますが、膝関節全体が著しく変形し、これが日常生活に強い影響を及ぼす場合には人工膝関節の手術が必要になります。

関節リウマチ

膝関節全体の変形が起こりやすいもう一つの病気は関節リウマチです。
関節リウマチ
では膝の潤滑油にあたる関節液を作っている滑膜が炎症を起こし、軟骨がだんだん溶けてしまいます。
関節リウマチ自体は全身性の病気ですから、その治療は薬や注射など全身的な治療が重要ですが、壊れてしまった関節に対しては、人工膝関節の手術が行われます。

最小侵襲手術(MIS)とは

手術に伴う体へのダメージ(侵襲)をできる限り与えずに異常部位を修復する手術法(皮膚切開が小さいだけというものではなく深部への組織侵襲を最小に抑え、体に優しい麻酔法、手術後の痛みなど手術に伴うすべての侵襲を最小にする事)

脆弱性骨折とは

骨が痛むのでレントゲンで調べた結果、骨は折れていないという場合は骨脆弱性骨折という病気の疑いがあります。骨粗鬆症(こつそしょうしょう)があり骨が痛む場合には、繰り返されるストレスが加わり骨折が生じている場合があります。骨粗鬆症の方の骨の状態は骨密度が低く、骨質も粗いために骨の強度が低いことがあります。この様な強度が低い骨に繰り返しストレスがかかった場合に起こる骨折で、MRIで調べるとよくわかります。

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